8-2.life

#2 イコライザーをご存知ですか?

imageSpotify の設定画面
 
俗にいう EQ ってやつです。
簡単にいえば、特定の音域の音量を調整するものです。
TREBLE(高音域) / MIDDLE(中音域) / BASS(低音域) のあれです。
上記3種類の音域を調整するイコライザーを3バンドイコライザーと呼びます。
細かくチューニングできるものだと32バンドイコライザーなんてものもあったりします。
慣れてる人は ○○ Hz の部分を + ○○ dB 上げてみたいな言い方をしますが、マニアックすぎるので低域、中域、高域を上げる下げるぐらいの認識で大丈夫です。私もマニアックなことはよくわかりません。
ちなみにイコライザーで音域を調整する行為をイコライジングと呼んだりもします。
後ほど「EQ をいじる」とか「EQ をかける」という言葉が度々登場しますが、すべて「イコライザーを通して音質を調整する」に等しいです。
いつ使うの?って話ですが
音楽をより気持ちよく楽しみたい時はもちろん、さまざまなシチュエーションで役立ちます。
たとえば、リモート会議。
リモート会議をする時のマイクの録音環境は人によってさまざまです。
AirPodsの人もいれば、コンデンサーマイクの人、ウェブカムの人などなど多種多様なので、音質も音量もバラバラで聞き取りづらかったりしますよね。
人の声のほとんどは中高音域で構成されているので、そこ以外はカットしてしまうと聞き取りやすくなります。またサ行の音は耳に刺さりやすく、高音域も適度にカットすれば角が取れて丸くなり聞き取りやすい音質になります。AirPodsは会議画面などにフォーカスが当たると自動的にそのような音質に調整してたりしますね。
カーナビに設定画面があれば、車内でも使えます。音楽で気持ちを盛り上げたい時は EQ で低音を強めたり、ラジオを聞きたい時はリモート会議と同様に低音をカットして聞き取りやすくしたり活用できます。
あとは、クラブで DJ する時にも EQ は使われます。DJ は曲と曲を自然につなげたり、フロアで気持ちよく聴こえるように EQ を絶え間なく調整しているのです。
音楽を制作する時にも同じ音域の音が多すぎるとぶつかってしまい相殺されてどちらも聞こえにくくなったりするので、そういう時にも EQ を使って音がバランスよく聴こえるように調整したりもします。

諸刃の剣

  • -TREBLE(高音域)を上げると高音域の音量があがるので、はっきり聞き取りやすくなります。反面、耳に刺さるような音質に変化します。
  • -MIDDLE(中音域)を上げると中音域の音量があがるので、元気さが増します。反面、音がごちゃついて濁った音質になります。
  • -BASS(低音域)を上げると低音域の音量があがるので、迫力が増します。反面、他の音域が埋まって曇った音質に変化します。
このように特定の音域を強調したらしただけ良くなるわけではなく、トレードオフの側面があります。基本的には音の良い状態を保つのが大事です。
もちろんあえて過剰にかけて演出する場合もありますが、最初のうちは少しだけ手を加えながら試していくのがベストです。過剰なイコライジングは音を悪くする可能性があります。

手始めに

まずは無料のソフトウェアから導入して試してみるのがおすすめです。Mac で無料のものだと eqMac というソフトがあったりします。
 
Spotify の設定画面にも元から EQ が付属しているので、それをいじってみるのが一番お手軽かもしれません。プリセットもたくさん用意されているので、音楽を聞きながらプリセットを色々と切り替えてみてください。強調される部分や全体のムードが変わったりすることがわかります。
手始めにやることとしては、EQ を何もかけていないフラットな状態で聞いて、2回目を聴く時に低域、中域、高域それぞれの音量をちょっとずつ上げ下げしてみて自分が気持ちいいポイントを発見するのが良いです。上げすぎると音そのものが変わりすぎてしまうのも感じられると思います。一旦過剰に上げてみてから、下げていくのも良いかもしれません。
好みのプリセットがあれば、その設定から少しずつズラしていくのもありです。
ある程度好みの調整ができたら一旦寝かして、後日聞いた時にどう感じるかを繰り返してみてください。その日の体調などによっても聞こえ方は変わります。繰り返し聴いて微調整することで自分の満足できる EQ が仕上がってきます。
長時間ずっと聴いていると耳が麻痺してきてよくわからなくなってしまうので、何事も一休みさせるのは大事です。香水を嗅ぎまくった後にコーヒーの香りでリセットするあれ的なやつです。

慣れてきたら

EQ それ自体を変えてみると面白いです。
同じ値の設定でも EQ を変えるとまた聞こえ方が変わります。
変化の具合だったり、音質の変化の仕方だったり。自分の好みを探ってみてください。
さらにおすすめしたいのは、自分好みの EQ の値を記録してプリセットを作ってみてください。
私の場合は好みの音質が明確にあるので、自分でプリセットとしていくつかの EQ を作成し、音楽のジャンルや聞きたい音質の気分で切り替えて音楽を聞いています。
基本は少しだけ高域が明瞭で、気持ち強めに低域の迫力があるような音質が好みです。音の解像度も捉えたいし、明るく元気なムードも与えてもらいたいと思ってるんでしょうね。
それを元に少しだけ調整を加えたプリセットを3種類用意して気分で切り替えて常用しています。
その他にも、レゲエやダブなど低音が強めの音楽をまるで巨大なサウンドシステムを眼の前にして聞いてるような気分にさせてくれる迫力満点プリセットや、耳に少し痛かったりするミキシングをしている音楽の場合には、全体的に音を丸めて耳触りをやさしくするプリセットなど、シチュエーション別にいくつか用意してたりもします。
余談ですが、20年前ぐらいに iTunes を愛用していた方なら知っているかもしれませんが、「Perfect」というプリセットが界隈では黄金プリセットなどと呼ばれもてはやされている時代がありました。
どんな音楽でも一番気持ちよく聴けるといわれていたプリセットでした。が、途中で過剰な感じがして使うのをやめたような気がしてます。

心がけ

〈音が良い〉が意味するところは、ピュアオーディオの教義にならうと〈原音に忠実〉ということです。
つまり、元の音楽が鳴らしている楽器の音や声などの音質を変化させすぎないということです。変化させすぎると原音を破壊してしまうことにつながります。
品質の悪い EQ だと音質が荒く変化しますが、品質の高い EQ だと滑らかに変化します。
音楽はCD、レコード、カセットなど媒体によっても聞こえ方が変わりますし、聴く環境によっても変わりますし、その音楽自体の録音環境やミキシング、マスタリングなどによっても変わります。
また、ジャンルごとにその音楽に適した EQ がすでに施されたりもしています。レゲエ、トラップなどは低域多め、ロック、ジャズなどは中域多め、K-POP、エレクトロニカは高域多めなど。
つまり、なんでもかんでも EQ をかければいいわけではないということです。
EQ はあくまで調整役なので、原音が満足できるものだったら特に EQ をかける必要はないです。
気にならなければそのままでいいし、気になる部分があったらそれを補正するぐらいがベスト。しかしながら、それ以上こだわりたくなってしまうのがピュアオーディオ好きの性。
 
EQ は奥深いし、ハマると楽しいですよ。自分も日々研究を続けています。
今日はこのへんで。